資本金が少ないという理由で審査が通らなかった方

1. 資本金は“信用力の目安”として見られます!

銀行が法人口座を審査するとき、会社の「信用力」をいくつかの指標で判断します。その中でも 資本金の額は分かりやすい指標 です。

  • 資本金が少なすぎる → 「資金力がなく、事業継続が難しいのでは?」

  • 資本金がある程度ある → 「自己資金を投じる本気度がある」

つまり資本金そのものが絶対条件ではなく、「会社の信頼度を測る一要素」なのです。

2. 資本金が少ないと落ちやすいケース

以下の条件が重なると、資本金が少ないことが原因で審査落ちになるケースがあります。

  • 資本金が数千円~1万円など極端に低い

  • 創業直後で取引実績がない

  • 登記住所が自宅やバーチャルオフィス

  • 事業内容が明確に説明できない

「最初、資本金10万円でネット銀行に申し込んだんですが、あっさり落ちてしまって…。やっぱり資本金が少ないと厳しいんですね。」

「そうですね。10万円だと“ペーパーカンパニー”に見られることが多いです。実態があっても疑われてしまいます。」

3. 審査に実際に通った・落ちた事例

  • 資本金 1円〜10万円未満 → メガバンクはほぼ落ちる。ネット銀行も厳しい。

  • 資本金 30万円前後 → ネット銀行や地方銀行では通るケースあり。

  • 資本金 100万円以上 → 多くの銀行で安心感が増し、開設成功事例が多い。

「そこで資本金を50万円に増資して、事業計画書も用意しました。さらに開業してすぐの取引先との契約書を一緒に提出したんです。すると今度は審査に通りました!『資本金+事業の実態証明』がカギだったと思います。」
「その工夫は大きいですね。」
資本金の額 メガバンク 地方銀行 ネット銀行 コメント
1円〜10万円未満 ほぼ不可 厳しい 厳しい 「ペーパーカンパニーでは?」と疑われやすい
10万円〜30万円未満 ほぼ不可 やや厳しい 契約書や事業計画があれば通る可能性あり
30万円〜50万円未満 難しい 通過例あり 創業直後でも事業内容が明確ならチャンスあり
50万円〜100万円未満 多くの銀行で開設できるレベル
100万円以上 信頼度が高く、審査で有利になりやすい

特にネット銀行(GMOあおぞら・住信SBIなど)は、資本金が30万以上で事業内容がはっきりしていれば通過実績があります。

4. 銀行が見ているのは「金額」よりも「根拠」です!

実は、資本金の金額そのものよりも、どうやってその資本金を用意したのか を見ています。

  • 自己資金から準備 → 信用度が高い

  • 他人から借りたお金を資本金にしている → 不安要素になりやすい

つまり「事業を始めるためにどれだけ準備をしてきたか」が重要となります。

5. 審査通過のための資本金の目安

    • 創業直後でも安心して申請できるのは 30万〜50万円以上

    • メガバンクを狙うなら 100万円以上 が望ましい

    • 副業的な小規模法人でも最低 10万円以上 は入れておきたい

資本金が少なくても絶対に審査に通らないわけではありません。「少額資本金+事業実態が不明確」という組み合わせは最も落ちやすいパターンです。資本金をある程度準備するのに加えて、事業計画書、契約書や見積書、ホームページなどを整えて「本気で事業をしている会社」であることを示せば、通過の可能性は十分あります。